GRASS勉強会シリーズ第2弾:『働く大人の学びの習慣』を身につける
の2回目(トータルで7回目)の勉強会。

「学ぶ姿勢」を持ち続けるためには、
「マインド」をどう持つか、どうマインドセットするか、がポイントとなるのではないか。
という視点で、今回は「マインドセット」をキーワードにした勉強会を開催しました。

2018年4月24日開催
開催概要(を掲載したFBイベントページ)はこちら:
https://www.facebook.com/events/2037174649854843/

今回の課題図書は
『マインドセット:「やればできる!」の研究』
原題: MINDSET The New Psychology of Success
キャロル・S・ドゥエック(著) 今西康子(訳)
http://www.positivepsych.jp/pp6/pg751.html

 

 

 

 

 

 

 

レジュメはこちら↓
GRASS勉強会(7)レジュメ180424用2
書籍からの学びを整理し、後半は「なぜ人は成長したいと思うのか」
「硬直マインドセットの人をしなやかマインドセットに変えていくには?」について議論しました。

 

<書籍の内容と、そこからの学び>(レジュメより一部抜粋)

●「マインドセット」とは何か

「ものの見方。物事を判断したり行動したりする際に基準とする考え方。」(デジタル大辞泉)

「マインドセットとは、経験、教育、先入観などから形成される思考様式、心理状態。暗黙の了解事項、思い込み(パラダイム)、価値観、信念などがこれに含まれる。マインドセットという言い方は、人の意識や心理状態は一面的なとらえ方はできず、多面的に見てセットしたものがマインドの全体像を表しているということから来ている。」(グロービズ経営大学院HP「MBA用語集」)

個人についても、組織についても使われる言葉。

 

●「硬直マインドセット」と「しなやかマインドセット」の主な違い
整理し、自分はどっちかをワーク。
例えばこんなかんじです。

硬直マインドセット
(fixed mindset)
しなやかマインドセット
(growth mindset)
信念 人の能力は固定的で変わらない。 人の基本的資質は努力次第で伸ばす
(growth)ことができる。
特徴 自分の能力を繰り返し証明せずにいられない。 思い通りにいかなくても/いかない時こ
そ、そこから何かを学び取るために粘り強く頑張る
関心ごと 他人からどう評価されるか。 いかに自分を向上させられるか
挑戦 できればチャレンジしたくない
(無能さが明かになることへの恐れ)
チャレンジしたい
(自らの成長の機会ととらえる)
障害 すぐあきらめる(人や環境のせいにする) 耐え、乗り越える方法を模索する
他人の成功 他人の成功は脅威 他人の成功から学びや気づきを得る
対人関係に対する態度 相手はどうせ変わらない 自分も相手も変わることができる
結果的に…? 早い段階で成長が止まる
決定論的な見方ですべてをとらえてしまう
より高い成果を達成できる
すべてを自由意思で切り開ける

 

そして、スポーツ選手の事例から、
●「しなやかマインドセット」で成功した人の特徴 を確認。

研究結果1 成功とはどういうことか 自分のベストを尽くし、学んで向上すること。
研究結果2 失敗したらどうなるのか 失敗をバネにさらに前進しようとする。
研究結果3 成功に対する態度は 成功を勝ち取り、それを維持する方法を責任をもって工夫していた。

 

ビジネスの事例からは、
●組織(企業)のマインドセットについて、
成長する企業のCEOの態度にも「マインドセットがしなやかである」
つまり、
・自分が人より優れていると証明することに躍起にならない
・上下関係にこだわらない
・社員の努力を自分の功績にしない
・人をけなすことで権力を感じようとしない
・常に向上することを心がけている
・自分の欠点・過ちを見据える
・有能な人材を集める
・自社に必要なスキルは何かを問い続ける
ことが大事である、ことを確認。

これって、ソーシャルセクターの経営者にも当てはまること。

そして、しなやかマインドセットになるにはどうしたらいいのか、
目の前の人を「しなやかマインドセット」にするにはどうしたらいいのか、
という点について、本書の内容を共有した後で、ディスカッションしました。

 

<ディスカッション>(内容の一部のみご紹介)

(1)なぜ私たちは成長したいのか?

・近年の組織論では「人が成長する」ことが前提になっている。
 そもそも、なぜ「成長したい」と思うのだろう?
・成長したくない人もいる。タイミングもある。
・成長したいけどできない。「恐れ」というメンタルモデルも。
・できることが増えて楽しいからやる。成長の喜びを知っている人/知らない人の違い。
・思考が深くなる、モノの見方が深くなることが人生の喜び。
・モチベーションの源泉が「仲間のため」。となると、自分が成長しておかないと守れない。
・成長には2種類ある。成長にゴールがある場合と、気づいたら成長していた場合。
 ⇒前者は評価が外部にあり、辛いことも(資格取得など)
 ⇒後者は自分の中に評価の軸がある。ただ楽しくてやっているパターンと、
周りに求められてガムシャラにやっていたら成長していた、パターンもある。

・成長=しんどい、という感覚もある。筋トレみたい。
・全体として、個人の人生を幸せにするために「成長」していこう、という方向性。
・成長自体が目的、成長して変化することそのものに喜びを得るパターンもある。
・自分にとっての成長が、社会をよくすることや、組織の成長の方向性と一致
していればよいが、そうでない時にはギャップに悩む。
そこが一致しているところに職業選択できればベスト。

(2)硬直マインドセットの人をしなやかマインドセットにするには?

・新人研修等ではマインドセットが大事。基本的に学生は「自分がよければいい」感覚。
そのままのマインドセットではうまくできない、というシミュレーションを体験させる
(挫折体験)ショック療法的にやる研修が多い。しかし、ショック療法でよいのか。

研修とはいえ、会社のパラダイムに新卒者を合わせてしまってよいのだろうか。

・組織に入ったら、組織のパーツとして動かねばならない面もある。
組織の方向性と自己の方向性の違いを認識してバランスをとれるようになるには、
かなりのキャリアが必要。

新人研修では、いったん騙して頑張らせる。
そして、「頑張った結果、気づいたら成長していた」という状態をつくった後で、
組織の中での自我が芽生える。

・「皆で変わっていこうよ!よりよくなっていこうよ!」という同意を得ることが、
よりよい・ちゃんと成長する共同体に入るためのパスかも。

・硬直な人に変わってもらうには、必要な時間もある。
組織としてもしなやかである必要がある。

⇒組織は、環境の変化の中で、変わり続けないと残れない。
そこの構成員も変わらないといけない。

・大企業であっても、組織として変えたいといいつも、経営陣にその感覚がない・
採用基準を変えない、などはよくある事。

⇒時代を大局的に見れば、環境の変化に応じて変わるのは当然なのだが…
そこを切り分けられない人が多い。

・NPOは外的要因が厳しいので、しなやかじゃないとなくなる、というところはある。
 特に自己と組織が同一化している人は多い。

・社会を変えるといいつつ、自分が変わらない人は多い(学ばない)。

・硬直マインドセットの人を変えるためには、程度もあるが、やはりショックが必要。
・「教育(ティーチング)」…やり方から教える。成長意欲も持ってもらう。
←→「人材開発」…自分を自分で成長させる。コーディング・フィードバックして引き出す。

 

以上、「硬直マインドセット」と「しなやかマインドセット」、をキーワードにしながら、
「個人のマインドセットをどう持つか」という姿勢が、
個人の成長はもとより、組織の成長にもつながり、自己変革・組織変革をどう起こすのか、
というテーマにつながる議論になりました。

GRASSで実現していきたい、「自分で自分を育てる、学びあいのコミュニティ」
をつくるためのヒントもたくさんちりばめられていました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

 

GRASSでは、「ソーシャルセクター人材の「自己成長力」」をテーマとした
セミナーを8月に開催予定です。乞うご期待ください!
(詳細決まり次第HP,FB等でご案内します)